「劇場版名探偵コナン 100万ドルの五稜星」の好きなところを全部語りたい。
土方歳三
アニメはコナンとスパイファミリーくらいしか見ないので、声優さんには詳しくないんですが、昨年末に予告が解禁された時、ツダケン!??と衝撃を受けました。
青山先生のご指名だったそうで。
レギュラー声優陣がすでに豪華なのに、ゲスト声優も年々豪華になっていく劇場版名探偵コナン…
ちなみに4DXだと土方さんに刺される気分を味わえます。
服部平次 vs 怪盗キッド
予告編にあったバイクでステンドグラスパリーン!と、平次とキッドの殺陣アクションがこんな序盤に来るとは!
収蔵庫の入口に平次のバイクがちゃんとあって、キッドが逃げた時に平次がバイク取りに行ってるところも実は描かれてるのよい。
真剣でチャンバラ始める高校生探偵と怪盗ってどういうこと…?とは思うけど、まぁいいか。
シルクハットすぱん!で、黒羽快斗の素顔で刀咥えて去ってくとこかっこいいよな…
あと、飛び去る時にハットが脱げそうになって押さえるところはかわいい。芸が細かい。
福城家でおまんじゅう食べるところとかもだけど、今回のキッドはいつもよりやんちゃ成分多め。
メインテーマ
今年もかっこいい〜〜〜!!
菅野さんの洗練されたアレンジを毎年違うパターン聴ける贅沢!最高!
毎年、菅野さんの音楽を浴びるために映画館に通ってると言っても過言ではない。
中盤のベースソロみたいなところと、三味線ソロからの最後の盛り上がりがぶち上がる。
毎回映画館でマスクの下にでニヤけるのを抑えられない危ない人になってる。
オープニング
5/3の金ローで公開された冒頭10分映像でじっくり見ると、ムービーマークが出る前のところで6本の刀の鍔が五稜郭の形になってるのが示されてたり、タイトルが出た直後に一瞬だけ町田正徳の日記の文章が映ってたり、ステンドグラスの模様が目釘の星・上弦の月・下弦の月になってたり…
謎解きの重要要素がオープニングにすでに組み込まれてるっていうのが、粋。
2回目以降のリピーターも確実に楽しませてくれる素敵な演出。
工藤新一とコナンくんの自己紹介パートのいつもの過去絵をステンドグラス・刀・障子に映すのおしゃれすぎて感動した。
今回のオープニング、過去一センスが良くて個人的には一番好きかもしれない。
平次がキッドのことを「俺の唇を奪おうとしたいやらしいやつ」って認知が歪んでるの笑うんだけど、これはやっぱり和葉のことになるとポンコツになる特性の現れってことなのかな。
あと、コナンくんの「真実はいつもひとつ!…フッ」は、もしかして最後の黒羽盗一をオープニングで示唆してるんだろうか。
大岡紅葉
今回、大岡紅葉が終始かわいらしく描かれていたのでキャラクターとしての好感度がかなり上がった。
ゆきのさつきさんの台詞の言い回しの絶妙なわがままお嬢様加減がso cuteすぎて…
声優さんの表現力ってすごい。(語彙力)
今回の劇場版で紅葉と伊織は、ただだた北海道周遊してただけのように見えて、謎解きの重要ピースの豊玉発句集に気付くという役割を紅葉が担っていたのがよかった。
かるたクイーンの紅葉だからこそ気付けたっていう、しっかり筋が通ってるところがいい。
コナンの女性キャラクターは、芯の通った色んな意味で強い女性が多いところが名探偵コナンの魅力のひとつだと思う。
サントラ収録「紅葉と伊織〜作戦会議〜」
紅葉と伊織の登場シーンの曲。
オシャレで可愛らしくて、ちょっとおかしみがあってビッタリ。
5月にあった横浜国際映画祭の企画の、菅野祐悟さんと音響監督の浦上靖之さんのトークイベント(@イオンシネマみなとみらい)で、菅野さんがこの楽曲の制作エピソードを語ってた。
永岡監督が紅葉と伊織の登場曲に対して明確なイメージがあって、もっとこうして下さいみたいなやり取りが何回かあったというようなお話をされていた。
それで完成したのがこの曲とは、永岡監督のセンスよ!素敵!
福城聖
今回の劇場版オリジナルキャラ。
今年は声優さんのゲスト声優(ややこしい※タレントさんのゲスト声優は沢村一樹さん)がおそらく初めて公開前に解禁されて、福城聖役は松岡禎丞さんということで、名前調べて「鬼滅の伊之助の人かぁ。へー」くらいの知識しかなかったので、映画見てびっくり。
え、めちゃくちゃイケボですね伊之助さん!??
しかも演技がすごくお上手!!
あれは映画館で聴きたくなるお声。
アニゾーンで、高山みなみさんと山口勝平さんが松岡さんとのアフレコエピソード話してた。
松岡さんも自分の番組で語ってた、遊佐さんがいなかったらダメだった話、おもしろかった。
遠山和葉
「から紅の恋歌」の時から通じる耳がいい設定を活かして平次に推理のヒントを与える流れがよかった。
ただファン以外には耳がいい設定が忘れられていて、映画系ユーチューバーに「バイクのエンジン音で彼氏のバイクかどうかわかるって、田舎のヤンキーかよ!」と突っ込まれていて笑った。
そのYouTubeチャンネル(おまけの夜)での、ジャガモンド斉藤さんによる和葉ちゃんの「かっこええやん!」が何回見ても楽しい。
沖田総司
個人的にコナンシリーズ4年くらい追いかけてきて初めての気付き、
遊佐浩二さんの声って素敵ですね!??(今)
初めて映画館で沖田の声聴いて、この映画を何回か観てる内にすっかり沖田の声が好きにやってしまって、コナンの楽しみがまた一つ増えてしまった。
今回は沖田総司本人と、“キッドが変装した沖田”の2パターン楽しめておいしい。
しかも、途中でキッドが京都弁で話すのを忘れて標準語でペラペラ喋り出すところもあるし。
その部分は、“遊佐さんボイスの怪盗キッド”ってことになるわけで。貴重!!
今回の劇場版、遊佐さんの台詞がたくさん聴けてありがたかった。
西村警部
コナンガチ勢には嬉しい過去の原作回から再登場。(#144 上野発北斗星3号)
私はそのカタルシスは得られなかったけど、西村警部、色気のある枯れイケオジって感じで好きだった。
キッドが変装してる時の、ホテルのロビーで中森警部達に見つかって右手でスマンってジェスチャーするのいい。
ホテルのフロントにキッドが変装した西村警部が現れた時に、出した警察手帳が「北海道警」ではなく「警視庁」になっていたからコナンくんはキッドの変装だと気付く流れも上手い。
初見はそこに気付かなくて、Twitter(Xとは呼ばない)で知見を得た。
でも、警察手帳に気付かなくても、キッドの背後霊演出で観客にわかるように表現されてるので、玄人向けと素人向け2パターンの演出が用意されてる親切設計。
コナン×平次×キッド
電車の中で3人で会話するシーンよかった。平次もキッドもコナンくんの正体を知ってるので、普通に高校生3人の会話って感じで。
劇場版コナンの感想が毎回おもしろいポッドキャスト「カタヨリシネマ」のイシガさんが、「平次がいると何がいいって、コナンが何の無理もなく推理に参加できる。あれれ〜とか言わなくてもいい」と言ってて、確かに〜と思った。
対等に会話出来るし、推理パートも子供のふりをする必要がないから、今回の劇場版はコナンくんが新一のトーンで話す時間が長くていい。
あと、やっぱりあくまでもコナンくんのバディ役は平次で、キッドとは付かず離れずの距離感がちょうどよかった。
コナンくんのやたらかっこいい「たまたまだよ」はめっちゃ含みありますよね〜〜
カーチェイス
去年は阿笠博士のビートルでのカーチェイスだったけど、今年は平次のバイク+福城聖のスクーター!
平次のバイクから振り落とされたコナンくんが、スクーターに乗った福城聖にキャッチされる流れ最高。
劇場版名探偵コナンは大きいスクリーンで楽しめるような演出になってるから、チェイスシーンの迫力がすごい。
あと、私は詳しくないからわからないけど、コナンに出てくる主要キャラの車やバイクは実在する車種で描かれてたりするので、車好きバイク好きの人が見たらきっとさらに楽しいと思う。
毛利蘭
今回は平次と和葉応援隊に徹していた蘭ちゃん。いつも当たり障りない蚊帳の外ポジションになりがちだけど、今回はちゃんと印象に残る役割があってすごくよかった。
ホテルのロビーでの平次の名言「ビッグベンより上か?」を引き出したり、終盤の「服部くん、王子様みたいだよ〜😭」とか、力技で福城聖を気絶させるナイスアシストとか。コメディパートのMVPだった。
2021年の「緋色の弾丸」から映画館で観るようになったけど、コナンで映画館で客席から笑いが起きてたの今回初めて体験したかもしれない。
五稜郭でのバトル
今回の劇場版のハイライト。
このパートの映像と音楽の相乗効果による盛り上がりが最高。
まずイントロの部分でのナチョの変装からキッドが現れるところでキターとなる。そして青山作画。
正直、沖田と鬼丸の登場は強引ではあるんだけど、かっこいいからヨシ!
平次と沖田の背中合わせ!こういうのが見たい!っていうポイントをしっかり押さえてくれるのありがたい。
ちゃんと沖田の五段突きもある。
平次、沖田くんの前でコナンくんのことはっきり「おい、工藤!」って呼ぶのやめて(笑)
スター勢揃いの中でも、今年のメインテーマの一番の盛り上がりどころの三味線ソロパートの部分はコナンくんのスケボーってところも、監督わかってるなーと思う。
一番おいしいところはちゃんと主役に預けるという。
その後のキッドの「おぅおぅ、すーげーなぁ!」の感じ、ルパン三世みがあって好き。
そして最後の沖田くんの「まかせてぇや」の遊佐さんボイスたまらない。。
荒唐無稽のとんでもバトルなんだけど、かっこよくて楽しくて、めちゃくちゃエンタメしてる〜!って感じで心躍る。
平次の告白
aikoの「相思相愛」が流れるタイミング、至高だった。あれは泣く。
ここ数年の劇場版の主題歌の入り方全部いい。
平次の渾身の告白が聞けてよかった。
映画で結ばれないのは原作勢としてはあまり気にならなかったんだけど、劇場版ファンはそこが残念ポイントだったらしい。
エンドロール後
初見の時、川添刑事が本物じゃなかったところから、優作の双子情報と、最後の盗一登場の流れ、本当にびっくりした。
異次元の狙撃手をリアタイで経験していないので、原作の重要事項が映画で解禁されるのを初めて体験できて嬉しかった。
新一とキッドが従兄弟とか、盗一が出るかもとは想像ついてたけど、盗一が川添だったことが予想外すぎて、最後に感情を持っていかれた。
あと、またしても一言で観客の心をかっさらう池田秀一さん、最高だと思う。
エンドロールでお名前だけ先に出て「盗一くる!?」ってワクワクするあの時間も楽しかった。
昨年の「黒鉄の魚影」が最高傑作だったので、翌年の劇場版ハードル高すぎないか?と心配していたけど、普通に同じレベルの素晴らしい映画お出しされてしまって驚いた。
黒鉄はエモーショナルな高まりが素晴らしかったけど、今年は最高エンタメ体験映画だった。